【意外と知らない】『AR (拡張現実)』とは | AppleからARグラス「Apple Glass」が2021年に発売?

はじめに

この記事では、さらなる応用が期待される「AR(拡張現実)」について似ている技術「VR」「MR」「SR」と比較して解説します。

2021年にはAppleからも「ARグラス」が発表すると予測され、「AR」は今後さらに注目を集める技術です。

また、似ている技術としてPS4で注目された「VR」や少し聞き慣れない「MR」「SR」といったものもあります。

今回はそれぞれの定義や違いについて比較するとともに、注目の「ARグラス」について紹介します。記事の最後ではAppleから発売が期待されるARグラスの「Apple Glass」についての情報もまとめているので要チェックです。

 

AR(拡張現実とは)

 

ARの定義とは

「AR」とは「Augmented Reality」の略で日本語では拡張現実と訳されます。

拡張現実との名の通り、人が五感で感じる現実世界を、CGなどの映像技術で拡張するものです。

 

難しそうな技術に聞こえるかもしれませんが、すでにARは実用化されてスマホを始めとするデバイスで簡単に使用することができます。

例えば、「Pokemon Go(ポケモンGo)」はARの技術を使用しています。スマホのカメラに映る現実の映像にポケモンやモンスターボールなどの様々なエフェクトを重ね合わせることで、現実世界を拡張した世界を実現しています。

この他にも医療や自動車産業への応用も期待されて研究されており、今後はさらに一般に普及していく注目の技術です。

すでにARグラスとして発売されている物もあり、エプソン製の「BT-300」はその筆頭です。空間に大画面を現したり、ドローンと連動したり、ARガイドの機能で観光案内・道案内ができます。

 

似た技術「VR」「MR」「SR」との違い

ARと似た技術として「VR」「MR」「SR」などがあります。それぞれの違いを知ることで未来の技術を正しく理解しましょう。

 

VR(Virtual Reality)

 

「VR」は「Virtual Reality」の略で仮想現実と訳されます。

PS4で使えるVRゴーグルとして登場した「PlayStation VR」の印象が強い人もいると思います。

CGやゲームの世界に入り込むというイメージで、仮想空間を現実として五感を知覚させる技術です。例えば、自分が向いた方向にゲームの画面が動いたり、音や振動が画面と連動した方向から感じられることで、自分が仮想空間に入り込んだ感覚になることができます。

 

2016年はPS VRが登場したこともあり、VR元年と言われましたが、実際はVRヘッドセットは伸び悩んでいます。

その理由としては、VR画面と感覚のズレによる「VR酔い」や子供の視力に影響が出たという事実があることがあります。そして何よりコンテンツが不足しており価格に見合った魅力が少ないことが挙げられます。

その一方で、不動産物件の内見のVR化などのようにマッチする業界があることも事実で、今後も生活や仕事を便利にしてくれることが期待される技術です。

 

MR(Mixed Reality)

 

「MR」は「Mixed Reality」の略で複合現実と訳されます。

仮想空間と現実空間がリアルタイムで影響しあう新たな空間を構築する技術全般のことを指す言葉です。そのため、「MR」は「AR」の概念も包括していると言えます。

 

MRは仮想と現実を融合するという技術で、CGやデジタルの仮想空間の割合がARよりも多く、仮想空間に現実世界を反映させるという意味でも使われることがあります。

Microsoft HoloLensなどのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)で実用化が進んでおり、概念的にはARやVRをもう人段階先に進めた技術との定義かもしれません。

 

SR(Substitutional Reality)

 

「SR」は「Substitutional Reality」の略で代替現実と訳されます。

現実世界に過去の映像や記録を重ね合わせることで、本来は実在しない事柄を再現・錯覚させる技術です。

 

過去と現在をリアルタイムで重ね合わせるには、映像技術や音声技術、センサーなど高精度な技術・制御が必要になります。そのため、現在は研究段階で実用化には至っていません。

実現することで、再生時間を操作したスローモーションの世界や、夢の再現などありえない体験が可能になります。

メディアとしてのヒューマンインタフェースとして、精神的な障害に対する治療法としての応用など、今まで不可能と言われていたことを可能にすることができるかもしれません。

 

2021年にAppleがARグラス「Apple Glass」を発表・発売か?

 

AppleがARグラスを開発中という話は、Appleアナリストとして知られるYouTuberのJon Prosser氏のリーク情報や、Appleがすでに提出している特許から予想されています。

 

現段階で予測されている情報を下記にまとめます。

  • 名前は「Apple Glass」
  • 価格は約500ドル
  • 発表は2021年(COVID-19影響でさらに延期されている可能性あり)
  • 別料金で度入りレンズに対応
  • フレームにはLiDARセンサー搭載
  • カメラは搭載されない可能性が高い
  • QRコードの読み取り可能
  • ワイヤレス充電を搭載
  • VRモードとハイコントラストARモードを切替可能
  • レンズの透明度を調整できる「Adjustable Opacity System 」搭載

(2020年6月現在。リーク情報のため、実際と異なることがあります。)

 

これまでも一般向けのスマートグラスを検討していた企業はいくつかありますが、いずれも高コスト化・高価格となってしまうことがネックで断念されています。GoogleやMicrosoftでさえ一般販売路線は断念しています(Google Glass 開発者向けMicrosoft HoloLens MR(Mixed Reality) Development Edition)。

Appleから低価格でARグラスが発売されることで、かつてのApple Watchがスマートウォッチを一気に普及させたように、世の中に変革を与えることを期待したいです。

 

終わりに

「AR」や「VR」はすでにゲームなどで実用化されており、「MR」「SR」の含めて今後も我々の生活の中に広がっていくことが予想できます。

それぞれの技術の強みを理解することで新製品を使うときにもスムーズに変化を受け入れることができると思います。

現実世界と仮想世界の境界が技術によってどんどん近くなり破られていくので、それに置いていかれないようにしたいものです。

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